女がみずからの将来を予言するかのように、こうつぶやく。「女はダメ。いつまでついていくか自分でもわからない」。そのつぶやきが聞こえるところにいる男をチラッと見る。

男が掲げた「大義」の墨文字は、女の「自己都合」によって、いつでも紙くずにされてしまう。「自分のことを分かってくれない」と浅い愛に走る女と、天意に沿うことを約束した男と、どちらも悲しくて立ち尽くす。

天を見ている男。男を見ている女。いつも焦点が違っている。

女を愛している男ではなく、天を見ている男を愛して欲しいのだ。